40代転職の現状と戦略的活動:~40代転職が上手くいくために~

仕事・キャリア

こんにちは。ギフト(1971年生まれの53歳)です

転職経験豊富(?)なワタシが、40代で転職したい方のために、転職に成功する考え方、準備についての記事を書きます

ちなみに、23歳から30年間の社会人生活で8回転職しました(うーん、客観的にみてだいぶ多いほう)

30歳~46歳までは転職せずに16年間長く勤めましたが、

  • 46歳で久しぶりの転職
  • そして48歳でまた転職
  • そして50歳でまたまた転職
  • で、53歳で(ってつい最近)またまたまた転職しました

(それぞれの転職はそれなりに訳ありだったので、その経緯はまたどこかで)

なお、ワタシの場合は、豊富な転職経験者というだけではなく、企業の採用者としての経験があります(事業部長として自部署メンバーの採用、また、別の会社では代表取締役社長として全社の最終面接官を務めました)

加えて、転職エージェント(職業紹介責任者)として、転職候補者の面談やキャリア相談、転職先への紹介などの仕事もしました

そのあたりの知識、経験も活かして、この記事を読んでいる方の助けになりたいと思います

なお、記事はワタシのイチ個人として中立公正の立場でオブラートに包まずに現実を書いてます

40代転職は大変なこともありますが、結論を先に書きますと、悲観することナシ!です

やはり40代の転職って厳しいの?

一般的には厳しいと言われているし、実際、甘くないですね

現実がどうなのかというと、40代は20代、30代と比べて求人数自体が少なくなります

40代でも前半の40~44歳、後半の45歳~49歳というレンジで、年齢帯が上がるほど求人が少なくなります

表向きには、採用にあたり求人票に「年齢制限を設けることはできない」となっています

求人票に年齢を明記できないため、40代向けの求人というものはないはずですが、実際は、応募しても年齢で弾かれてしまうことがあるので、年齢のために土俵に乗れない求人がそれなりにあるという言い方のほうがいいかもしれません

現実は大体の採用において、この求人(ポジション)には、だいたい〇〇歳くらいまでの人、こっちの求人(ポジション)は〇〇歳~〇〇歳くらいまでの人というふうに、社内基準を設けている場合が多いです

今いる従業員との兼ね合いで、部下になる人があんまり年上だとやりにくいとか、〇〇歳くらいの人を採って、育成も含めて数年後にこのポジションに就いてもらおうとか、理由があるんですよ

あとは、年齢が上がると、それなりの経験やスキルもあるでしょう?ということで、採用担当者の見る目が厳しくなったり、期待値があがったりしますので。さらに加えて、年収が高いとなれば、さらに採用基準が上がっちゃいます

なお、年齢でいうと、現在は20代半ば~30代前半くらいくらいが一番人気です。管理職(マネジャーから部長層くらい)採用だと30代半ば~40代前半くらいが人気です

こうした状況で、年齢階層で20代や30代と比較すると厳しいのですが、総務省の「労働力調査」や、厚生労働省による「一般職業紹介状況」の統計データによると、40代の転職者数、有効求人数は、ここ10年堅調に伸びています

※出所:労働力調査(詳細集計)2022年(令和4年)平均(総務省統計局)

※出所:一般職業紹介状況(職業安定業務統計)年齢別労働市場関係指標(実数)(厚生労働省)

こんな人はどうなんだろう?

● 転職回数が多い人

40代だと、社会人経験が20年近く、あるいはそれ以上あるので、転職回数は若い人ほど気にされなくはなります。4~5回くらいの転職回数で、ちょっと多いなという印象。それ以上だとだいぶ多いなという印象です

巷では、転職回数が多いと不利と言われているし、転職回数が多い人を敬遠する企業があることも事実ですが、じゃあ、転職回数が多いとダメなのかというと、そうでもないです

転職の背景とか理由とか、転職に一貫性があるとか。要は、採用担当者が納得すれば(あるいは書類選考上で、いいんじゃない?となれば)良いわけです

本質的には、応募者の資質や知識、経験というものが求人企業の仕事に貢献できると採用担当者が判断し、気に入ってもらえれば採用に至ります

転職しているということは、そのたびに採用されてきた事実があるわけなので、そこは自信をもって良いと思います

● 初めて転職しようとする人(転職したことがない人)

転職回数が多すぎる人を敬遠する採用担当者がいることは事実ですが、一方で、40代になって転職したことないって人も、ちょっとマイナスなんですよ

長く勤めていた会社に染まりすぎてるんじゃないの?とか、違う環境への適応って大丈夫かい?とか、採用担当者は考えちゃいます

転職が初めての人は、とにかくこれまでの仕事を棚卸して、自分の強みとなるものを明らかにしましょう

業界、職種、社風、企業規模、働き方など、自分が活きるのがどういうものかをよく考え、それを紙(職務経歴書)に落とせるようにすることが重要です

● ネガティブな転職理由を抱えている人

まぁ、転職なんてネガティブな理由がほとんどなんでね

嫌な上司でどうにもならんとか、給料が安いとか、会社の将来が不安とか、各種ハラスメントに悩んでいるとか

さらに、もっと公にしたくない理由を抱えている人もいるかもしれません

でもその場合、隠したり、曖昧にオブラートに包もうとしたりするのは良くないです

採用担当者も前向きな転職なんて少ないことは分かっています(言わないだけ)

できるだけ正直に、ですが、伝え方というものがあります

転職はタイミングにもよりますし、採用担当者が誰なのかによって、受かったり落ちたりもあります

社長が面接したら通る場合も、人事担当者だったらダメだったとか、現場のマネジャーだったらまだ違う結果だったり

結局、面接官が受けとる印象ってものが左右しますからね

まさに縁があるかどうか、といえます

そうはいっても、対策をせずにやみくもに活動するのはよくないです

戦略的に活動することで、転職成功の確率を高められるのもまた事実です

自分の強みって分かりますか?

これ、案外分からないものです。まして、これを言語化するのって、結構大変

ワタシの場合、何回も転職しているので、やってきた仕事を棚卸しして、職務経歴書をアップデートして、とやってきましたが、それでも強みが不十分でした

あるとき、転職マーケットに詳しい人に、私の職務経歴書を見てもらいました

自分では、充分に考えて書いたつもりでしたが、強みが伝わりにくいと言われました

営業一筋とか人事一筋のような経験だとスペシャリストとして伝えやすいかもしれませんが、ワタシの場合、法人営業、マーケティング、事業開発、企業経営と広くやってきたジェネラリストでした

そのため、スペシャリストというより、むしろジェネラリストとしての経歴が活きるように、職務要約はこうしたほうがいい、とか、エピソードを交えた強みを最初に持ってきた方がいいなどの客観的なアドバイスをいただきました

仕事の棚卸や自己分析をかなりやってきた(と思う)ワタシでも(かつ、転職エージェントや企業の採用責任者もやってきたんですけどね、、)、自分の強みを職務経歴書にきちんと書くということには改善の余地がありました

自分を客観視するのってなかなか大変なので、第三者の目を入れることは重要だと思います

初めて転職活動する人はもちろん、転職経験があり、すでに職務経歴書を作っている人も、今一度強みを整理し、言語化できるように努めていただくのがよいです

履歴書の留意点

履歴書より職務経歴書のほうがずっと重要ですが、最低限、履歴書で留意しておくことがあります

写真:写真館とかできちんとした写真を撮り、それを使いましょう。スマホ自撮り写真とかはアウトだと思ってください

記載の誤り、誤字:生年月日と年齢が合っていないとか、漢字の変換ミスがあるとか、マイナス要素になりますので注意しましょう

資格欄:資格コレクターのようなたくさんの資格を持っている方は、応募する仕事に関連した資格に絞って記載しはほうがいいです。求人に無関係な資格を羅列することはむしろマイナスです

● 履歴詐称はもちろんNGです。後から分かったら解雇される可能性もありますので絶対やめましょう。

数ヵ月で辞めてしまった経歴も載せないといけませんし(ただし、社会保険に加入していないアルバイト勤務などは載せなくてOK)、役職も見栄を張って就いてもいないより上位の職位(肩書)を書いたりしてもダメですよ

企業によっては、リファレンスチェックやバックグラウンドチェックをする場合があり、そういうときにバレてしまいます

履歴書はこのくらいです。より重要なのは職務経歴書なので

職務経歴書の重要ポイント

職務経歴書で、その人のすべてが分かるかというと、そんなことはないですが、採用選考の最初の関門が書類選考なので、これを突破しないと始まりません

年齢を重ねるほど、職務経歴書の重要度が増すと考えたほうがいいでしょうね

40代の応募者にとっては、しっかりと準備をしないと内定獲得は簡単ではありません

さて、重要であることは間違いない職務経歴書ですが、採用担当者に読まれないことも多々あるということも分かっておく必要があります

何でかというと、採用担当者も忙しいので、たくさんに応募者の書類を丁寧に読む時間がないからです

あるいは、時間があったとしても、職務経歴書の最初の数行で読む価値無し、と判断されたらそれでオシマイです

そういう観点から、まず重要なことは、職務経歴書の冒頭です。

ネットで検索すると、職務経歴書のひな形がたくさん見つかります。職種別や業種別など便利なものがありますので、そのフォーマットを活用しましょう

で、問題はその書き方です

採用担当者はまず、上から目を通すわけですから、冒頭部分が最も重要です

職務経歴書のひな形と書き方

※リクルートエージェントのホームページからダウンロードした職務経歴書のテンプレート例

ほとんどのひな形は、職務要約が一番上にあります。今まで取り組んできた職歴のsummaryですね

ワタシもそれで良いと思います

この例では2行で簡略的に職務要約が書かれていますが、40代の場合、それなりに経験があるので5行程度、あるいは箇条書き3点くらいで、それぞれを3行くらいでしっかり書き込むほうがよいです

ポイントは、その要約に数字(伝わりやすい客観的視点)を盛り込むこと、そして、求人の応募要件や歓迎要件に合わせてスキル、経験がマッチするように書くことです

そうすると、応募する企業ごとに書き換えるんですか?ということになりますが、ハイ、そのほうがいいし、そうすべきです

応募企業ごとに全内容を書き換える必要まではないですが、冒頭部分は求人にあった内容に変えたほうが書類選考を通過しやすくなりますので、そうすることをおススメします

あと、もう一つは、冒頭に「強みと実績」を書く方法です。それにエピソードを交えるのもよいです

「私はこれこれこういう職務経験があり、これこれの課題を乗り越えて、こういう実績を挙げました。特に、強みとして習得したXXXXスキルは他のプロジェクトにも応用可能で、貴社の目標達成に貢献できると考えています」みたいな感じが一例。

で、その次に職務要約を書きます

より重要な採用者目線

端的に言って、そのポジションの仕事を十分やってくれる人かどうか、です

スキル、経験がマッチしているか、仕事で成果を出すために企業カルチャーに合うかどうか

ちゃんと貢献してくれるかどうか

こうしたことが採用判断になります

福利厚生とか、休み、とか、残業の有無とか、リモートワークができるか、とか応募者にとっては関心がありますが、採用企業にとっては主たるものではありません

40代になってそのようなことが関心の上位に来る人は多くないかもしれませんが(リモートワーク出来るかは結構多いかも?)、やはり内定を遠ざけてしまいます

募集人員が1人の場合、他の候補者との比較といった側面があるので、必ずしも目指した企業に採用されるかどうかは分かりません 

ですが、内定獲得の可能性を高めるためには、採用担当者の立場で考えてみるのが大事です。

企業が求めていることに対して、自分が貢献できるということ、それはスキルや経験、業界や職種に対する知識ということがメインになり、それをきちんと伝える、ってことですね

あとは、面接官に好かれるか、気に入られるかどうか、です

結局、人が面接するわけなので(将来は汎用AIが面接する時代になるかもしれませんが)

今回はおしまいです

転職エージェントの付き合い方 の記事はこちら

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